4月の活動報告
例年より10日ほど早い4/1に開花した今年の仙台の桜でしたが、連日の好天にも後押しされ1週間後には満開となった地域も多く、春の象徴である新入生の入学式をお祝いするかのような今年の開花となりました。こうした春の陽気を満喫している中、14日夜に熊本県を震源とする断層直下型の大規模な地震が発生し、その後もマグニチュード7.3の大地震に見舞われ、断続的な余震も1,000回を超える等、熊本県・大分県を中心に甚大な被害がもたらされました。5年前の東日本大震災を経験した者の1人として、この震災は決して他人事ではなく、まずは余震の鎮静化と行方不明者の早期発見、そして被災者の健康回復と1日も早い生活の再建が図られる事を心から祈念するところであります。震災発生から2週間が経過し、自宅を被災し避難生活を余儀なくされている多くの方々は、おそらく疲労も心痛も限界に達していることと思います。求められる短期的な対応としては、救援物資の調達確保と配布ルートの確立、そして、避難所の適性人員化と間仕切り等の活用による避難所生活の質の改善、並行して、住宅の危険度判定による安全性の検証後の自宅再生活の促進、避難所単位での医師・保健師の確保と心のケアを含めた被災者の健康管理、ライフラインの復旧等の対策であり、今後中期的な対応として、地域コミュニティーを尊重した応急仮設住宅の整備と大雨による土砂崩れや河川の氾濫等の2次災害の抑止対策、被災者の生活再建支援の拡充等が必要になっていくと思います。先の大震災の教訓として、被災各地の状況把握と情報共有化、そして、緊急時の時こそ慌てず冷静な判断・行動に徹する事の必要性を強く感じました。時間の経過とともに、被害の全容が明らかとなり、冷静に全体を把握した上で求められる対応も山積していくことが予想されます。5年前に、我々は熊本県や九州地方の多くの方々に物心両面で沢山の支援をいただきました。復興途上でありますので引き続き復興事業を加速させるための対策に注力しつつ、同時に、恩返しのためにも熊本県をはじめとする被災地に対する支援も様々な形で行っていきたいと思います。さて,4月の活動において主なものを次のとおりご紹介いたします。
① 燃料電池自動車(FCV)試乗会 ※添付の写真
20日、県が進める水素社会実現に向けた先進的な取り組みの一環として、燃料電池自動車(FCV)の試乗会が開催され参加してきました。化石燃料を使用せず、水素を燃料して駆動し、CO2を全く排出しない燃料電池車。今後の活用が期待されている水素エネルギーとして、まずは具体の活用が期待されているのが燃料電池自動車であり、国としても成長産業の1つとして力を入れて取り組んでいるところでもあり、今後の市場拡大が大いに期待されております。今後は、水素給油所の設置や燃料電池自動車の価格の低廉化等、クリアすべき課題はありますが、県で進めるこうした先進的な取り組みを支援していきたいと思います。
② 国道346号本吉バイパス開通式
24日、国道346号本吉バイパス開通式が開催され、建設企業委員会委員長として出席してきました。国道346号線は仙台市と気仙沼市とを結ぶ県内の幹線道路であり、仙台都市圏と登米・気仙沼圏域の交流や物流等を支える重要な路線としてその役割を担ってきた道路であります。しかしながら、道路幅員が狭小で大型車の交流量が多く、歩道も未整備であること等から多くの地域住民や道路利用者から早期の改善が強く望まれてきた経緯にあり、平成20年度より本バイパス工事に着手したところであります。震災で一時的な中断もありましたが、こうして立派で安全な道路が完成したことは極めて意義深く、本工事の竣工に立ち会えたことに感謝したいと思います。先の震災で命をつなぐ道路としてその整備の重要性が再認識されたところでありますが、県内ではまだまだ整備が必要な路線も存在しており、しっかりと計画的に道路整備が進むよう建設企業委員会の中でも建設的な議論を積み重ねていきたいと思います。