3月の活動報告
18日,既に採決された議案を除く119件の全議案を可決し,第351回宮城県議会(2月定例会)が閉会しました。また,平成28年度以降の復興財源の取扱いについて国の明確な方針が未だ示されていない状況にあるため,本定例会の中で集中復興期間の延長と特例的な財政支援の継続,復旧・復興に係る雇用の創出及び安定的な雇用の確保の2つの意見書を全会一致で可決し,宮城県議会からの意見書として国へ送付することも確認しました。この4月からの平成27年度が国の定めた集中復興期間の最終年度となりますが,集団移転事業を始めとした新たな街づくり事業や浸水被害地を高土盛りした上での新たな商業エリア等の整備,その竣工を待って建設を予定している多くの被災中小企業の事業再開支援,沿岸部の防潮堤機能を有する高土盛り道路およびそれと直交する沿岸部から山間部方面への避難道路の整備等々,今後予定されている事業はまだまだ多く残っているのが実状です。今後,こうした完遂しなければならない復興事業において,たとえ一部であっても地方負担が求められることになれば,その額が膨大なだけに宮城県をはじめ各自治体の財政状況が危険な状況になるため,引き続き,完遂する必要がある復興事業については,引き続き国の全面的な支援の継続を強く望むところであります。また,14日には第3回国連防災世界会議が仙台市で開幕し,5日間の日程で議論が交わされましたが,本会議は,国際的な防災戦略について検討する国連主催の会議であり,1994年横浜市,2005年神戸市の開催に次ぐ3回目の開催となりました。今回の会議には,これまでで最大の約190ヶ国の政府や国際機関,NGO団体等の代表者,約4万人が参加しての開催となっており,本県で開催される初めての大規模な国際会議となりました。会議の期間中,本大会議以外にも仙台市内の各所で世界防災展や各種セミナーやフォーラム等も開催され,会議に参加された外国人の方々をはじめ,多くの国内観光客にもお越しいただき,国連防災世界会議の期間中は交流人口拡大を目指す本県観光の理想的な風景が垣間見られた印象を受けました。いよいよ4月からは新年度が始まります。今後の復興財源等に関する不安はありますが,応急仮設住宅の整備も急ピッチで進められており,沿岸被災地においても新たな街づくりが着々と進んでおります。21日にはJR女川線が4年ぶりに開通し,また5月にはJR仙石線が全線開通の見込みとなっております。そして,新年度は一次産業の販路拡大と安定的な雇用の創出をはじめ,地方創生元年として今後の持続可能な元気な宮城の方向性をしっかりと定義付ける大変重要な年度でもあります。従って,新入生,新入社員の皆さんと同じように気持ちを新たに新年度も県議会議員としての歩みを進めて参りたいと思います。さて,3月の活動において主なものを次のとおりご紹介いたします。
➀耳の日手話祭り
1日,恒例の耳の日手話祭りが塩竈市で開催されました。3月3日「耳の日」にあわせて毎年3月に各地持ち回りで開催されている耳の日手話祭りですが,今年も多くの方々が参加し,聴覚に障害を持つ方々同士の相互の親睦が深められ意義な一時だったと思います。昨年12月に待望の聴覚障害者情報提供センターが開設し,今後益々障害がある方々がどんどん積極的に社会参加できるような社会の実現を目指し,障害者福祉の充実に取り組んで参ります。
②第3回国連防災世界会議関連イベント ※添付の写真
14日,第3回国連防災世界会議が仙台市で開幕し,仙台市内で開催されている関連イベントを視察しました。視察した日中の時間帯では,外国人の方々というよりは県内外からの観光客の方々が目立った印象を受けましたが,本会議以外の朝と夕方の時間帯等では外国人の方々も見受けられ,ようやく本県も国際化社会の仲間入りしたような思いを持ちました。震災から4年を経過し,今もなお県内各地で観光や水産物を中心に風評被害が課題となっておりますが,本国際会議での情報発信により風評が少しでも払拭することに繋がっていけばと強く感じました。